むし歯治療

むし歯とは

むし歯が起こる原因

むし歯治療

ミュータンス菌(むし歯菌)という細菌が口内に入り、歯の表面に付着することでむし歯となります。
しかしミュータンス菌が口内に存在しているからといってただちにむし歯になるわけではありません。
ミュータンス菌は糖質(溜まった食べかす)を餌として酸をつくりだし、その酸が歯を溶かして(脱灰)ぼろぼろにしていくのです。

口内は通常なら唾液によって殺菌や再石灰化(脱灰から守る自然治癒)がなされていきますが、ミュータンス菌の働きがそれを上回ったときに脱灰が進み、むし歯となります。

むし歯になりやすい人となりにくい人

毎日きちんと決まった回数歯磨きをしているのにむし歯になってしまう人がいます。
実は体質や生活習慣によってむし歯になりやすい人がいるのです。

むし歯になりやすい人の特徴

むし歯になりやすい人は下記のような特徴を持つことがあります。

  • 産まれつき、歯質や免疫力が弱い
  • 食事の回数が多い(感触が多い)
  • 唾液の量が少ない、もしくは唾液がネバネバとしている
  • 口呼吸の習慣があり、口内が乾燥している
  • 歯列が悪く、隅々まで歯磨きが届かない

反対に、上記の項目に当てはまらない人はむし歯になりにくいとも言えます。
また体質的に唾液の働きが強く、それによってむし歯になりづらいという人もいます。

むし歯の症状

むし歯になると以下のような症状が見られます。

  • 知覚過敏(冷たいものがしみるようになる)
  • 噛むと痛みが出る
  • 甘いものを食べると痛みが出る
  • 歯の変色(白濁、黄ばみ、黒ずみ)

上記のような症状を感じたらむし歯の可能性があります。
むし歯になったら一日でも早く治療を受けることでその進行を止めることができ、また治療自体も身体への負担を少ないものとすることができます。

むし歯の進行と治療法

C0

C0:むし歯の初期の段階(歯が白濁色に変色)

歯科医で治療を受けることなく健康な状態に戻すことができる唯一の段階です。

治療法:徹底した歯磨き(ブラッシング)

むし歯になりかけの歯は再石灰化によって元の健康な状態に戻ります。
そのためにはミュータント菌にそれ以上脱灰させないことが必要です。
磨き残しのない正しい歯磨きを習得しましょう。

C1:歯の表面(エナメル質)にごく浅い穴が開く

C1

この状態になると自然治癒は起こりません。歯科医による治療が必要となります。

治療法

むし歯を削り、その部分をコンポジットレジン(樹脂)で埋めます。
削る部分は最小限のため、多くの場合麻酔を必要としません。

C2:穴が深くなり、むし歯が象牙質にまで到達している

C2

象牙質とは歯の表面(エナメル質)より一つ深いところにある層です。
ここまでむし歯が進行すると知覚過敏を起こすなど自覚症状が目立ってきます。

またこの状態からむし歯の進行のスピードが増すので早い治療が必要とされます。

治療法

象牙質には神経が通っているため治療には麻酔が必要とされます。
むし歯の部分を削り取り、コンポジットレジンを埋めたりインレー(詰め物)をしたりします。

インレーには種類があり、保険適用のものなら「銀歯」が主となります。
他には見た目が不自然にならない白いセラミック製などがありますが、保険適用外のものもあるのでご希望がある場合は歯科医に相談してみてください。

C3:むし歯が神経にまで到達した状態(根管治療)

C3

むし歯が神経にまで到達し、無視できない痛みが伴った状態です。多くの方はこの段階で歯科医院を訪れます。

治療法

この段階ではむし歯を削るだけでは治療が不充分です。
神経を取り除いたりクラウン(被せ物)をしたりするなど治療自体が大掛かりとなります(根管治療)。

※詳しくは根管治療ページを御覧ください
※被せ物については審美歯科のページも御覧ください。

C4:歯が溶けてしまい、歯根だけが残っている状態(抜歯)

C4

むし歯が進行しきった状態です。基本的には抜歯となり、状態によっては部分入れ歯などが必要となることがあります。
そういった事態を招かないためにもC2までの段階で治療を受け、ご自身の歯をなるべく元のまま残せるようにしましょう。

治療法

抜歯となります。歯を失った部分をそのままにすると周囲の口内環境を悪化させるおそれがあるので、それを補うための治療が必要となります。
その治療法としては「入れ歯」や「ブリッジ」、「インプラント」などがあります。

当院のむし歯治療に対する取り組み

無痛治療

無痛治療

長尾歯科クリニックは痛みを最小限にする治療を心がけています。

  • 注射針を細くすること
  • 薬液の注入をゆっくり一定にすること
  • 薬液の温度を体温に近い温度まで温めて一定に管理すること
  • 痛みを感じるところを避けること

このような処置で痛みを軽減させるよう努めています。
このような治療に伴なう苦痛や負担を極力排除する方法が当院の治療のこだわりになります。

治療しながら予防をしていく

長尾歯科クリニックではむし歯を治療するだけではなく、むし歯にならないためのサポートも行っています。
多くのむし歯はきちんと対処をしていればその発生を未然に防ぐことができます。
日々のブラッシングや生活習慣(間食の回数を減らす、糖分の多いものを控える)を改善することでむし歯になる機会をずっと減らすことが可能です。
何より大切なのはむし歯にならないこと、むし歯を治療したあとに再発させないことです。

当院では治療はもちろん適切なアドバイスもさせていただきます。
むし歯に悩まれている人は是非ご相談ください。